現場REPORT

ON-SITE REPORT
2026/9/15

フィッティングで時間をロスする理由|現場でよくある見落とし

辻本孝子「美は執念です」

フィッティングで止まる現場、意外と多いです

撮影現場で、予定していたスケジュールがじわじわと押していく……。

その原因として非常によくあるのが、

**「フィッティングに想定以上の時間がかかってしまうケース」**です。

もちろん、

どの現場でも事前にサイズ確認や衣装合わせ(フィッティング)は行われているはずです。

しかし、実際には以下のような“予期せぬズレ”が必ずと言っていいほど発生します。

  • モデルの当日のコンディション(むくみなど)
  • コンポジット(プロフィール)とのわずかなサイズ差
  • 実際に着用したときの、カメラを通したシルエットの違い

こうした現場での微調整が必要になり、気づけばシャッター音が止まり、撮影の流れが停滞してしまうのです。

よくある「小さな調整」の積み重なり

フィッティングで時間がかかる原因は、決して大きなミスではありません。

実は、ごく「小さな調整」の積み重なりなのです。

たとえば、

  • パンツの丈感を数センチ直す
  • ウエストのシルエットをピンで整える
  • 梱包時のシワをもう一度スチームで取る
  • アクセサリーのバランスをミリ単位で調整する

一つひとつは「数分」の作業かもしれません。しかし、

これが毎カット、すべての衣装で続くと、1日を通したタイムロスは膨大なものになります。

 

その場対応が増えると、現場の「呼吸」は止まる

問題は、こうした調整がすべて、撮影の手を止めて行う

**「その場対応(直列作業)」**になっていることです。

  • カット撮影が終わってから、次の衣装の調整を始める
  • フィッティングと、次の衣装のアイロンがけが同時にできない

この状態では、 撮影 → 待ち(調整) → 撮影 → 待ち(調整)…… という流れになり、

現場全体の心地よいテンポ(呼吸)がどうしても生まれません。

 

スムーズな現場は「調整を前倒し」している

一方で、フィッティングが驚くほどスムーズな現場もあります。そこでは何が違うのでしょうか。

それは、調整のやり方( How )とタイミングです。

  • いま撮影している最中に、次の衣装の最終チェックを終える
  • 撮影の裏側で、すでに次のモデルのフィッティング調整が進んでいる
  • 「完璧に仕上がった状態」で、モデルをカメラの前に送り出す

つまり、調整がすべて前倒しで進んでいるため、

カメラマンはシャッターを切ることに、モデルはポージングに集中できるのです。

 

ポイントは「調整を誰がやるか」です

ここで最も重要なのは、具体的な調整テクニックよりも**「人の動き(役割分担)」**です。

スタイリストが一人で、

  • クオリティの「判断」
  • モデルへの「フィッティング」
  • シワ取りやピン打ちなどの「物理的な調整」

これらすべてを同時にやろうとすれば、物理的に手が足りなくなり、

どれかが疎かになるか、時間がかかるのは当然です。

 

アシスタントがいると、現場はどう変わるか

そこで不可欠になるのが、優秀な**「アシスタント」の存在**です。

アシスタントがいることで、スタイリストが決めた「正解(クオリティ)」に向けて、

裏側の動きがスムーズに回り始めます。

  • 次の衣装のフィッティング準備(スチームがけ、靴の用意)
  • スタイリストの指示に基づく、スピーディーなサイズ調整や直し対応
  • 着替えの動線整理と、モデルのケア

この二人三脚体制によって、

  • フィッティングで撮影が止まらない
  • 現場全体のテンポが良くなり、巻き(進行)が生まれる
  • 結果、クリエイティブな判断をする「余裕」が現場に生まれる

という好循環が生まれます。

フィッティングは「体制」で変わります

フィッティングの時間ロスは、スタイリストのスキルや事前準備の不足ではなく、

「現場での微調整をどう回すか」という体制の問題です。

どれほど完璧に事前準備をしても、現場での微調整は絶対に発生します。

だからこそ、その調整を、全体の流れを止めずに前倒しで回せる「体制」が重要なのです。

もし、毎回フィッティングで少しずつ時間が押していると感じるなら、

それは見直す絶好のチャンスです。 スタイリスト1人の「気合」に頼るのではなく、

適切な体制を整えるだけで、撮影の流れは劇的に変わります。

 

株式会社モアでは、撮影内容や現場規模に合わせて

最適な人員構成をご案内いたします。

まずはご相談ベースでも問題ございません。

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この記事を書いた人
辻本 孝子 PROFILE

モアを創立当初から支え続け、ヘアメイクだけでなく、スタイリスト、フラワー事業、ブライダル事業、眉事業、などをMOREの数々の事業の重要なポジションを歴任。今までの経験を生かし、常に前向きなMOREメンバーと一緒に関西の美容・ファッション業界を大阪から発信し、盛り上げて行くことを使命としている。おしとやかな雰囲気の美魔女スタイリスト。

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